転職の多い30~40代女性は不利?【市場価値と企業が見るポイント】

転職
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転職回数が多くて次にいい仕事に就けるか不安・・

これまでの職歴を履歴書や職務経歴書に書くのが億劫・・

今度こそ長く働ける仕事に就きたい・・

男性に比べて女性はライフステージの変化に伴って転職を重ねる人も割合多くなっている。僕自身も30~40代女性を中心に転職を5回も6回もしている人の転職相談も多くなっている。(正直一番ここが多い)

今回は僕がこれまでのキャリア相談に乗ってきた経験と多くの採用企業に携わってきた経験から、転職回数の多い女性が、実際の転職市場で、あるいは企業担当者に何をみられているのかをお伝えする。今後の転職活動に役立ててもらいたい。

【この記事が役に立つ人】
●転職を3~4回以上重ねていて転職回数が不安な女性
●転職回数が多く履歴書や職務経歴書をどのように書いたらいいか悩んでいる女性
●次は長く勤められるいい会社に転職したいと思っている女性

【この記事が伝えていること】
→転職市場での見られ方と適切な対策がわかります。
→長く勤められる会社に転職するための考え方が身に付きます。

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転職の多い女性は一般的に転職市場では何をみられるか?

転職市場で、転職を繰り返している女性がどう見られているかについて、ただ転職回数が多いというだけでは一概に言うことはできない。

結局は転職が多かったとしても【転職市場価値】という部分では以下のポイントに対する明確な回答があれば十分。

①即戦力となれる実務は何か?
②重宝される資格・スキル・人脈を持っているか?

①即戦力となれる実務は何か?

当然転職回数が多かったとしてもあなたが会社の中の重要な仕事で他の人には替えの利かない仕事をやってきた経験があれば一番。

転職回数が多かったとしても自分ですぐにできる実務は何か?が重要。

・月次や決算処理
・給与計算や社保の手続き
・採用業務の企画、推進
・法人営業
・イラストレーター、フォトショップでのデザイン業務
・官公庁の対応業務
・社外向けプレゼン資料作成
・ECサイトの運営管理
・プログラミング
・WEBマーケティング企画  etc…

これらはわかりやすいほんの一例だけど、このように具体的な「経験がなければすぐにできない実務」であなたができることは何なのか?が重要。

こういった経験をただかじっているだけの印象ではよくない。
どこまで深いレベルで、また多くの案件に携わってきたかという事を経歴に詳しく書く必要がある。 

職務経歴書は具体的に!こなした量、やり方、使ったシステムなども! 

職務経歴書はあなたが今までやってきた業務を具体的に書こう。

相変わらず対応してきた業務のさわりだけを羅列している人が目立つ。それではどれくらいこなしてきたかがわからず参考にならない。

Ex.
総務部 人事・労務課
社会保険手続き年間15~20名
給与計算(社員100名+アルバイト50名) 

このようにどの業務をどれくらいのボリューム、頻度でやっていたかがを書かないと実際のどれくらい実務レベルがあるのかのイメージはつかない。

どのようにやっていたか、どんなシステムを使っていたかについても当然合致するしないの判断にもなるので記載する方がよい。

②重宝される資格・人脈を持っているか?

やはり会社業務の中には一定の資格がないとできない業務、スキルを持つ人がいれば効率が上がる業務、人脈があれば広げられる業務がある。

あなたにそのポイントが垣間見えるか?というのは採用担当はしっかり見たいところ。
以下もほんの一例だけど何か自分の中にないか振り返ってみよう。
資格などはこれから取得するという事も考えるべきだ。

【資格】
●医療系資格各種・・・医療業界に身を置くのであれば有利に。
●簿記・・・経理の一定の知識の証となる。
●宅地建物取引士・・・不動産契約実務には必要。業界からのニーズは高い。
●調理師・栄養士・・・給食、調理の現場ではやはり所持者が必要
●社会保険労務士、キャリアカウンセラー・・・働き方改革が叫ばれる中でそのスペシャリストとしても重宝。
●TOEIC・・・海外取引等ではやはり英語実務ができる人が必要
●FP(ファイナンシャルプランナー)・・・金融機関、保険、住宅・不動産などでは必要。
●MOS・・・オフィスソフトの一定のスキルの証。現代では何をするにも役立つスキル
【人脈の一例】
●建設業界でゼネコンや施工会社との人脈
●営業職として新しい顧客を開拓するための人脈
●IT/システム会社で同業をたくさん知っている(仕事のやり取り多いため)

転職の多い女性に対して面接で採用担当が見る【6つのポイント】

転職の多い女性に対していざ面接となった場合に、企業の採用担当者は何を見るのか?
これまで1000社以上の採用担当者の選考ポイントを共有してきてもらっている中で大体共通してくるポイントは以下の6つ。

①依存傾向はないか?(マインドが自立しているか?)
②他責の傾向はないか?(主体性があるか?)
③ハングリーさがあるか?
④キャリアアップの意識があるか?
⑤目標と現在地を理解しているか?
⑥周りを思いやることができるか?

①依存傾向はないか?(マインドが自立しているか?)

転職回数が多い女性は、仕事をすぐに辞めても何とかなっている環境があるのでは?という疑いから入る。

パートナーの収入で生活は保障されている
実家暮らしで出費の少ない生活が成り立っている
このように周りに依存して生活をしていることが垣間見えると、あまり企業は前向きになれない。当然何か嫌なことがあれば辞めても何とかなるわけだからね。
例え周りに支えられていたとしても自立してやるという心意気が伝わらなければ、採用する気にはなれない。このタイプの女性はなかなか転職はできない。
ちなみに!旦那さんの転勤とか彼氏の転勤で一緒についていくパターンも注意。ついていくのが悪いことではないけど、その点仕事に対してのポリシー(仕事観)はしっかり見られる。

②他責の傾向はないか?(主体性があるか)

これまでの転職回数を重ねてきた職歴の中で、まず採用担当者に聞かれるのは何と言っても退職理由。

辞めた理由を他責にする人は30~40代の女性はそりゃもうめちゃくちゃ多い

・上司が○○だったから
・会社の方針が○○だったから
・同僚が○○だったから
・経営陣から○○されたから
こういう転職理由が多い人は全て他責にしているため印象は悪い。やはりどこかに前向きな要素は欲しい。いろいろな家庭事情を含む場合は比較的理解されやすいのでそれを含んでもよい。

③ハングリーさがあるか?

何をおいても転職回数が5回も6回もとなるとすぐに投げ出すという癖がついていると捉えられやすい。絶対に成果を出す!絶対に成し遂げる!そういう意思が感じられないとまた同じことを繰り返すと思われてしまう。

つまりはハングリーさ。
絶対その会社で結果を出さなければいけない理由は何か?これを明確にし伝えることが重要。

例えば母子家庭のママは比較的強い。だれにも頼らず子供を食べさせていく覚悟を持っている人が割合多いから四の五の言わず取り組んでやる!という気持ちが伝わる人が多い。

依存傾向、他責傾向のある人だとこういう気持ちはなかなか持てない。

④キャリアアップの意識があるか?

今後の人生の中でどのようにキャリアアップしていきたいかという絵がかけていることも重要。ただ会社に入って与えられた仕事をこなすというだけでは当然あなたを採用する気にはなれない。

キャリアアップといっても今は働き方も多様化しているのであなた自身の方向性はきっちり確立すべき。

・まずは現場で結果を出して管理職として部下の指導をできるようになる
・最速で○○のスキルをつけて独立や企業を見据えたい
・技術職として専門スキルをつけスペシャリストとして仕事をしたい
・営業としてパフォーマーの道を究めたい
どのように今後のキャリアの方向性を考えているかはしっかり伝えられる必要がある。
それが明確にあることで目の前の仕事にしっかり意義を持って取り組めるかの裏付けにもなる。

⑤目標と現在地を理解しているか?

④キャリアアップの意識からの続きになるがキャリアの中での目標を明確にして、それに向けて今あなたがどの位置にいるのかを理解する必要がある。

現在地がわかると、今からどんなことに取り組んで何を得る必要があるかが必然的にわかるようになる。そうするとしっかり先を見据えて今の選択をしている印象を持ってもらえる。

苦手なことや知見のないことがあればそれを克服するためにこういうことをしている!ということが伝わる。

Ex.
今経理実務はできるので経理部門を引っ張れるように簿記2級の取得を目指して勉強しています。同時に部門をまとめていくためのマネジメントの勉強をしています

⑥周りを思いやることができるか?

男性と女性どちらもこれは重要なことだけど、特に女性は周りに気が配れるかは印象が大きく変わる場合が多い。

自分本位でなくて周囲の立場や気持ちを考えた行動ができるか?はやはり女性なら大きな要素になる。周囲に気が配れることと愛想は女性はぜひとも持ち合わせたい要素の一つ。

面接での受け答えでも自分本位の発言が目立つ女性は明らかに敬遠される。どんな仕事に就くにしても周囲を思いやれる受け答えは重要だ。

転職6回以上でも転職を成功させた女性の事例

以前転職がうまくいった求職者で6回転職歴がある41歳の女性の事例がある。
彼女のとった戦略を参考にしてほしい。

●41歳女性 バツイチ 母子家庭 子2人(12歳・7歳)
資格:普通自動車免許、賃貸不動産経営管理士
これまでの職歴は確か派遣会社で合計3社、営業事務を2社、化粧品販売1社、保険会社営業1社、という経歴。離婚により自身での稼ぎが必要になり、今後長期的なキャリアアップを目指して転職活動をスタート
まず彼女の履歴書、職務経歴書を見ると多くの企業は転職歴の多さにまず敬遠をすることになるだろう。どの会社でも在籍期間は長くなく(長くて2年半くらい)実務経験やスキルのアピールが非常にしづらい。
 
しかし唯一不動産管理会社にいたときに取得していた賃貸不動産経営管理士の資格を生かし、不動産業界への転職に絞った。僕自身も実は賃貸不動産経営管理士の資格を持っていたため難易度もわかったし、勉強の分野が宅建の内容とリンクする部分もある。
 
そこで収入も上げたいという思いから不動産や住宅の営業の求人をいくつか受け、最終的に賃貸仲介の営業職として内定を得ることができた。現在もそこで活躍している。
 
彼女は転職活動の相談に乗った時からすぐに宅建の勉強を始めちょうど7ヶ月くらいしっかり勉強して結果的に半年で取得した。(賃貸不動産経営管理士を取っているので始めやすいのもあった)
この活動の中でのポイントは以下。
・稼がなければいけない理由が明確にありハングリー精神を持っていた
・生かせる資格(賃貸不動産経営管理士)があった
・不動産の事務については一定の実務経験があった
・必須資格である宅建の資格の取得を間髪入れず最速で目指して結果を出した

まとめ ~転職の多い30~40代女性は不利?【市場価値と企業が見るポイント】~

転職回数の多い女性がうまく今後のキャリアを築くポイントは

・即戦力となれる実務は何か?
・生かせるスキルや人脈はあるか?

これがなければまず苦労する。
加えて企業の担当者が転職回数の多い女性に対してみるべきところは以下。

①依存傾向はないか?(マインドが自立しているか?)
②他責の傾向はないか?(主体性があるか?)
③ハングリーさがあるか?
④キャリアアップの意識があるか?
⑤目標と現在地を理解しているか?
⑥周りを思いやることができるか?
今日はここまで!
See you mate.