就活、転職における自己PR。
履歴書、職務経歴書、就活生はエントリーシート(ES)、面接・・・
あらゆるところで自己PRをする機会がある。
特に文系学生や、営業・販売・サービス系の職種の経験のある転職希望者は
大多数が自己PRの一つに「コミュニケーション能力」を挙げている。
だけどその「コミュニケーション能力」を本当に上手に
自己PRで伝えられているのは、悲しいかなほ~んの一握り。
今回は
なぜコミュニケーション能力を多くの人が効果的に伝えられてないか?という視点と
「コミュニケーション能力」を最大限うまく自己PRする伝え方をお伝えしていきたい。
「コミュニケーション能力が強み!」の自己PRが響きにくい3つの理由
「コミュニケーション能力が強み!」の自己PRが響きにくいのには大きく3つの要因がある。
理由①:コミュニケーション能力を自己PRする候補者が多すぎて相対性が出にくい
まず言えるのが競合が多い土俵で戦ってるって言う事。
コミュニケーション能力というと学生など若い人ほど以下のようなアピールをする。
・バイトで多くの顧客と接してきました!
・サークルや部活で人をまとめて成果を出しました!
・どんな人とでも話せます!
悪くはないんだけど、ぶっちゃけ・・響かない。
採用担当者は何百人、何千人、企業によっては何万人というレベルで
このコミュニケーション能力の自己PRを見てきている。
このレベルの自己PRは普通過ぎて退屈なほかない。
僕もたくさんの会社の面接役をやってきたけど、
みんな同じような自己PRを書いているので「またか・・」となってしまう感は否めない。
理由②:ビジネスにおけるコミュニケーション能力とは具体的に何か?を理解していない
これからあなたが身を置く環境はビジネスの世界。
学校でもなければサークルでも仲良しクラブでもない。
僕はビジネスの世界ではコミュニケーション能力は体系化されていると思っている。
具体的には様々な種類のコミュニケーション能力がある。
●新しい見込み客をどんどん作っていく開拓力(営業力)
●利害関係のある様々な立場の人に同時に気持ちよく協力を得るための能力(折衝能力)
●社内の人間を鼓舞し、チームとして成果を出すための率先力、統率力。(マネジメント能力・リーダー資質)
●役に立ちたいという思いで親身になって相手の要望や悩みの本質を見極める傾聴力(ヒアリング能力)
●気分を害している人の気持ちを真摯に受け止め共感する力(共感能力・クレーム対応力)
他にも挙げればたくさんあるけど、まあビジネスシーンでよくあるシチュエーションではそんな能力が挙げられる。
「コミュニケーション能力」と一口に言っても
どのような種類のコミュニケーション能力に秀でているのかが分からないと
アピールがボヤけてしまうというのが伝わらない理由の一つ。
理由③:その会社において必要なコミュニケーション能力を理解していない
上記②に繋がってくる話になるけど、
あなたが志望する会社でコミュニケーション能力が求められているとしたら
●その会社ではコミュニケーション能力が「なぜ」求められているのか?
●その会社ではどのようなコミュニケーション能力を求められているのか?
これを理解していないケースがある。
②で挙げたように会社によって求められるコミュニケーション能力の種類というのは違ってきている。
「とにかくガンガンスピーディーに勢いで見込み客を開拓していけるバイタリティが欲しい!」という会社もあれば
「目の前のお客さんとじっくり時間をかけて関係を築いていける人が欲しい!」という会社もある。
その求められる能力を深く理解しないまま独りよがりな自己PRをしている場合がある。
自己PRでコミュニケーション能力を最大限アピールする方法
まずは上記の通り
理由①のように抽象的な自己PRを止め、
理由②に該当しないようにその業界で求められる能力について深く調べ、
理由③に該当しないように志望する会社が求めるコミュニケーション能力を順番に考えてみよう。
それをあなたなりに考えた上で、以下の要素を踏まえて自己PRを作ろう。
①結論→理由→具体例の構成
これは社会人としての基本スキル。
↓
●なぜそう思うか?
↓
●具体例を添えて説得力を持たせる。
ビジネスにおいてのプレゼンテーションや報連相においても
この伝え方ができる人とそうでない人では評価が分かれる。
②具体例は簡潔に2つ書く!
具体例は大体1つ書く場合が多いけど、僕は敢えて2つ書くことをおすすめする。
これは説得力や信ぴょう性を人より高めるためだ。
先の書いた「コミュニケーション能力が強みです!」とアピールする学生はその数自体が多すぎるし、
本当にコミュニケーション能力があるのかと言われると懐疑的な場合が多い。
あなたはそこで他の人とは違う根拠を伝える必要がある。
自分自身の具体例になるから説得力が出るし自分の言葉で話せる。
必ず具体例は2つ書くようにしよう。
③志望企業の求める「コミュニケーション能力」に結び付ける
あなたの志望企業ではどのようなコミュニケーション能力を必要としているだろうか?
人を思いやって傾聴する能力かもわからないし、どんどん新しい見込み客を開拓していく営業力かもわからない。
はたまた周囲をまとめてリーダー資質や折衝力かもわからない。
まずはそれを見極めたうえで
あなたが作った上記①②の自己PRは
その企業が求めるコミュニケーション能力に合致しているだろうか?
ここがズレているとアピールにならないので必ず確認しよう!
コミュニケーション能力の自己PR例
以下に自己PRの例を僕なりに作ったものを挙げておく。
いつも多くの候補者の書類を見たり面接を担当していてこんなのがあればビビっとくる!という視点での具体例だ。
構成や書き方を参考にしてほしい。
A:プレゼンテーション能力【例文】 ※転職者想定
私の一番の強みは道行く人の足をも止めさせることが出来る、見た目も内容も圧倒的に惹きつけるプレゼンテーション能力です。
大規模な展示会やセミナーにおける自社商品のプレゼンテーションの担当を多く経験し、
展示会やセミナーからの新規成約率を2年間で40%アップさせることが出来ました。
その結果を得るために、
・美しく見える姿勢や体の使い方
・シンプルで印象に残るパワーポイントのスライドづくり
・次の展開が楽しみになるような構成
・感動を与える結論・締めくくり
以上の点を日ごろから意識し、多くの展示会やセミナーでのプレゼンテーションを担当しました。
また併せて
・同業他社を徹底研究した上での差別化トーク
・業界動向などマクロ視点での自社の位置づけ把握
・業界内での最新ニュースの把握
を怠らぬよう勉強し常に最新の情報にアップデートされた状態を保っています。
プレゼンテーションから新規顧客を惹きつけ、売上に繋げる力は最も私の得意とするところです。
B:傾聴力(ヒアリング能力) 【例文】
私の強みは多くの人と本音で話せる関係が築けることです。
・初めての人と話す時は自分の弱みや失敗談を話してまず和ませる
・目の前の人のお役に立てるポイントはどこかを考え提案する
この二点を意識して接しているからです。
自分の弱みをさらけ出すことで、相手もオープンに接してくれるようになり、
本音で話せる友人は20人以上作ることが出来ました。
また喫茶店のアルバイトでお客様にくつろいでいただくために出来ることを店舗内で月に一つ以上提案し、
まずお客様のことを考え接客することで顧客満足につながり
最高時給に上げていただき店舗オーナーからの信頼とお客様からの感謝の言葉を多くかけてもらいました。
本音で顧客や社内外のスタッフと関わることで建設的なコミュニケーションが実践できます。
C:リーダーシップ 【例文】
私は様々な立場の人たちと一つの目標に向かう際、メンバーをモチベートするリーダーシップが強みです。
野球部ではキャプテンとしてリーグ戦で優勝を果たしました。
優勝という結果をもたらすことが出来た要因は
・一人一人が何を目指しているか、どんな価値観を持ってるかの1to1面談による把握
・監督の指示を一人一人に違う伝え方でフォロー
・目指す目標をメンバーの前で練習前に毎日連呼
以上を徹底して行う事でメンバーのモチベーションアップと、目標の共有による一体感を生み出したことだと考えています。
入社後もそのリーダーシップを発揮し多くの人を巻き込んで
チームプレイで成果を最大限上げる仕事でパフォーマンスを発揮したいと考えています。
自己PRは必ずしも華々しい実績でなくても良い!
具体例をいくつか書いておいたけど、ちょっと実績値の高いれいになってしまったので補足!
自己PRは必ずしも華々しい実績を書けばいいというものではない。
突出した実績ではなくても自己PRは魅力のある自己PRは書けるので下記参考にしてほしい。
参考記事→エントリーシート(ES)の自己PRが書けない時は3つの型で決まり!【具体例付き】
まとめ ~「コミュニケーション能力が強み!」の自己PRがダメな3つの理由と対策~
「コミュニケーション能力が強み!」の自己PRが響きにくいのは以下の3つの理由
●理由①:コミュニケーション能力を自己PRする候補者が多すぎて相対性が出にくい
●理由②:ビジネスにおけるコミュニケーション能力とは具体的に何か?を理解していない
●理由③:その会社において必要なコミュニケーション能力を理解していない
自己PRでコミュニケーション能力を最大限アピールする方法
①結論→理由→具体例の構成
②具体例は簡潔に2つ書く!
③志望企業の求める「コミュニケーション能力」に結び付ける
※自己PRは必ずしも華々しい実績でなくても良い!
参考記事→エントリーシート(ES)の自己PRが書けない時は3つの型で決まり!【具体例付き】