ブラック企業のあるあるエピソード〜Vol.4 学習塾ベンチャー〜

公開日: : 最終更新日:2019/12/15 ブラック企業 ,

前回までの記事はこちら
↓↓
ブラック企業あるあるエピソード〜Vol.1 住宅メーカー編〜
ブラック企業あるあるエピソード〜Vol.2 ITベンチャー編〜
ブラック企業あるあるエピソード〜Vol.3 同族のインテリア関連企業〜

マネージャーとの面接と飲みによって、
一気に4社目の勤務先となる学習塾を運営している会社で働くことが決まった。

教育業界はこれまでの住宅、IT(といっても建設業界特化)、インテリアと比較すると全く畑違いの業種になる。
でも僕は以前から教育業界には興味があった。
なぜかというと、教えることは好きだったし、人を育成したり教育する立場に早く立ちたいと思っていた。

それに僕の父親は何といっても独立して塾の運営をやっていた。
母親も保育士で、まあいってしまえば教育家系にはなる。
今となって考えるとそんな血筋があったので必然的だったのかもわからない。

何度繰り返しても変わらないブラック企業地獄

どれだけ転職を重ねても負のスパイラルは抜け出せなかった。
4社目の学習塾でも仕事環境は何も変わらなかった。
本来13:00〜22:00という勤務時間だったが、そんなものが守られるはずもない。

ブラック企業あるあるエピソード①:相変わらずの長時間勤務

朝は9時に本部に出社し会議やら研修やらその他・・・という何かしらの理由をつけられ、
午前中は本部で仕事とか入塾対応などのロープレ。

午後は自分の教室に自分の車で移動する(交通費出ない)。
そして自分の教室の周りの小中学校や子供のいそうな家にチラシ配り、ポスティングだ。

その後個別指導だったため1日25〜30人の生徒のカリキュラムを作成、
掃除なども終えて授業が17時頃から始まる。

授業は大学生のバイト講師がいるときはやってくれるがいないときは自分が授業をして
一人一人の進捗を見ながら英文を書かせたり方程式を解かせたりと、自分なりに指示を出してやらせる。
21時半頃授業が終わりそこから1時間は親への電話フォロー。
成績の悪い子供の親には1日通塾を増やせだの、科目を増やせだのという電話をしていた。

落ち着くのが10時半頃。
それから生徒が出していったノートを見たり、テストの採点をしたり、バイト講師と振り返りをしたり、
気がつくといつも12時頃になっていた。

教室は毎日決まった教室ではなく自宅から1時間くらいかかる2〜3教室を担当していたから、
家に帰ったら大体深夜1〜2時。それから飯を食ってシャワーを浴びる。
毎日寝るのは早くて3時、大体いつも就寝時間は4時頃が多かった。
朝は7時半起床。そんな毎日の繰り返し。
時間で行ったら一番最初の住宅メーカーは1時間睡眠が基本だったのでまだマシだったが。

ブラック企業あるあるエピソード②:休みも出勤、イベント開催し準備は一人で!

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何より辛いのが土日も開講していたこと。
月水金にA教室、火木土にB教室という感じで2教室を掛け持ちしていたから基本の休みは日曜日だけ。
しかもその日曜日にチラシを配れだの、資料を作れだの、イベントをやって集客しろだの無茶苦茶な命令が下りてくる。

イベントは本当に大変だった。
教室でたこ焼きパーティーを開催、材料を買い込んで塾生が兄弟や友達を連れてくる。
スライム作りとかボーリング大会とかもやった。彼らを勧誘する目的でね。
とにかく休みがなかった。本当になかった。

ただ授業には自信があったし生徒や保護者のウケは良かったので自分の教室は日を追うごとに生徒がどんどん増えていった。
子供に頼りにされたり、テストの点数上がったなどと言われるとさすがに報われた気がしたし、やりがいを感じる一面はあった。

それでも体が持たなかった。
例によってここの社員もほとんどが数ヶ月で退職していくような環境だった。
結果ここは約2年勤務したが2年で多くの社員が辞めて、
自分が辞める頃には自分より上が1人しかいなかった。そんなこともあって気がついたらエリアマネージャーとして、
10教室を統括するマネージャーになっていた。

そこまでいくと休みなんて一切なかった。
平日はどこかの教室で入塾対応や退塾希望の生徒の親との面談、バイト講師が休めば穴埋めで授業をしにいく。
しかも10教室も管理していたら端から端の教室へは片道2時間かかるようなところだったから
月の車の走行距離やガソリン代も半端なく伸びた。
ガソリン代は出たが足は出まくっていた。

ブラック企業あるあるエピソード③:ここでも変わらない安月給!

生徒が入ったり辞めたりするが前月からの在籍の伸び率や人数でインセンティブがついたが、
それでも月の給料は手取りで20万を切った。
馬車馬のように東奔西走し働いてもそんな給料だったことにもう絶望した。
自分は安定した仕事とは無縁なのか?
ずっとそういう自己暗示を知らず知らずのうちにかけていた。

そしてこの会社も例に漏れず、マネージャーが怒り狂っていた。
面接をしてくれたマネージャーだ。
彼も最初はいい人に見えたが、ちょっと弱い立場の人間を常に怒鳴り飛ばし威嚇していた。
気の弱い社員は本当に恐怖で震えていた。
毎週の会議でも怒声を飛ばし、会社の中はいつも凍りついて
ほとんどの社員が死んだ魚の眼のようになっていた。

新しく入ってくる社員は多かったが、いなくなることを想定していつも仕事をしていた。
入社当時いた先輩も、尊敬できる人や優秀な人から順にどんどんいなくなっていった。

1年を過ぎると僕自身もまた4度目の転職活動を考えるようになった。
まだまだ社会人になって2年だ。
本当に自分が情けなく、恥ずかしく、自信をなくした。

例えば友達と飲みにいった時なんかは、人に対して自分の仕事の話をすることが本当に嫌だった。
次会うときには「また仕事変わったの?」「会うたびに会社違ってない!?」のようなことを言われると、
強がりをいって今の会社にいることを正当化して応酬していた。

この頃、毎日端から端の教室を毎日行き交うようになっていた。
バイト講師がいない教室の授業、生徒の面談、入塾や退塾の対応、本部での会議など1日での移動距離も半端なく、
休みは月に1〜2日、残業代もつかないときたら体にもガタが来ないわけがない。
自分の体が蝕まれるのがひしひし自分自身で伝わってきた。

ブラック企業の中でも唯一見えてきた将来への希望の光

そんな毎日の中で今後の希望を見出す光があった。
当時この学習塾の会社に入社して間もない頃、一人本当に尊敬できる先輩がいた。
彼はそんな会社の中にいてイキイキ仕事をしていて、生徒たちとも楽しそうに関わり、
それでいて結果も出していた。

僕は彼にいろいろなことを学んだ。
彼は僕が入社して1ヶ月で会社を辞めたため、正味その1ヶ月程度しか一緒に仕事をしていない。
でも辞めた後もその会社のことをわかっていることもあり、仕事を終えた夜中によく遊びに出かけるようになった。
「なぜそのような仕事ぶりができるのか?」と聞いたところ彼は「あるセミナーで自分のあり方を定義できた」といっていた。
そのセミナーの内容までは割愛するが、彼のようになりたいと思っていた僕はある時迷わずそのセミナーを受けた。

すると今までの自分が本当にアホらしくなってきた。
もっと自分の人生を生きよう、こんなクソブラック企業に生かされるのではなく、
自分が主体となって人生を作り上げていこう。
そう思うようになった。

それから毎日、長期、中期、短期の目標を明確に保つようになり、
日々に徐々に意義を感じられるようになった。

そのセミナーに約半年間通い、自分の決断は決まった。
転職をして、自分の人生をもう一度生きる!
転職が4回目になるので次が難しいのは当たり前。
書類も落ちるのが当たり前。
100社くらいは落ちることは想定内。
自己分析をもう一度徹底的にやって本当に自分がイキイキ仕事できる環境を見つけよう。そう決意した。
猶予は半年。どんなことがあってもこの半年以内に必ず次の職場を決めてここを抜け出そうと考えた。

人間決断して振り切るとうまくいくもので、
この学習塾の会社に入社して1年8ヶ月経った頃、志望度の高い企業から内定が出た。
新しい自分の始まりの鐘だった。

今日はここまで次回に続く・・
See you mate.

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Kevin@キャリアアドバイザー

Kevin@キャリアアドバイザー

20代で4社のブラック企業を渡り歩き、迷走に迷走を重ねた末にキャリアアドバイザーという天職に辿りつく。 その迷走経験を活かし500人以上の転職相談に乗ってきた30代現役キャリコン。企業の採用支援実績は600社以上、上場企業の人事代行も務め採用コンサルタントとしても活動中。

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