宅建の難易度と必要な勉強時間は?【3か月完全独学】は無謀か?

資格・スキルアップ
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宅建の難易度はどれくらい?

宅建合格に必要な勉強時間は?

 

完全独学で宅建を目指すことは無謀?

今から人気資格の宅建の受験を少し考えだした時、「どれくらいの難易度なのか?」「勉強時間がどれくらいいるのか?」ということはだれもが考えるところ。

今回は3か月完全独学で宅建に合格したキャリアコンサルタントの僕が、感じた難易度や合格のために確保すべき勉強時間のイメージをお伝えする。

【この記事が役に立つ人】
●今から宅建受けてみようかと何となく考え始めた人
●宅建独学で行けるかな?という事を調べたい人
●宅建の合格までにどれだけ努力すればいいかのイメージを知りたい人

【この記事が伝えていること】
●宅建試験のリアルな難易度と合格体験
●宅建に本当に必要な勉強時間のイメージ
●独学で3か月で宅建に合格した方法

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宅建の難易度は?

まずは端的に、資格学習の中でいうと宅建の10段階中の難易度は6~6.5くらい

資格取得のための勉強癖やスタンスを確立するためにはうってつけの試験だと感じた。ただ、宅建は不動産取引の実務をする人が日々触れている必要な知識が1/3~半分くらいを占めているので不動産実務の経験がある人はもう少し難易度は下がるかもわからない。

しかし正しい勉強の仕方で学習を進めると、十分短期間で一発合格が可能なのも宅建試験。現に僕も3か月で一発合格できた。参考までに僕自身も受けた資格試験も踏まえて人気資格の難易度をまとめてみた。

主な資格種類難易度受験資格
司法書士国家資格★★★★★なし
税理士国家資格★★★★★あり
不動産鑑定士国家資格★★★★★なし
英検1級民間資格★★★★なし
中小企業診断士国家資格★★★★なし
社会保険労務士国家資格★★★★あり
行政書士国家資格★★★★なし
日商簿記2級公的資格★★★★なし
宅地建物取引士国家資格★★★なし
TOEICスコア700民間資格★★★なし
ビジネス実務法務検定公的資格★★★なし
インテリアコーディネーター民間資格★★★なし
キャリアコンサルタント国家資格★★★あり
賃貸不動産経営管理士民間資格★★なし
ビジネスキャリア検定試験1級公的資格★★なし
カラーコーディネーター2級公的資格★★なし
登録販売者公的資格★★なし
ビジネス実務マナー検定2級民間資格★★なし
産業カウンセラー民間資格★★なし
日商簿記3級公的資格なし

僕はこの中で宅建を含め、TOEIC700、インテリアコーディネーター、キャリアコンサルタント、賃貸不動産経営管理士、簿記3級に過去合格したことがあることを踏まえて感じるのは、宅建は中の中~上くらい、つまり10段階で6~6.5くらいの難易度というイメージ。

合格率は毎年15%前後で合格点が定められているわけではないので毎年問題の難易度によって合格点が変わる。下記記事にも宅建の合格率と合格者のポイントなどをまとめているので参考にしてほしい。

宅建って何を勉強するの?

宅建は不動産取引(土地や建物などの不動産の売買・仲介、賃貸の仲介)をする人の専門知識の証明のようなもの。住宅や不動産の会社では宅地建物取引士(以下宅建士)しかできない業務があり宅建士がいると何かと業務の幅が広がる。

宅建士の独占業務と意義

住宅や不動産会社で宅建士しかできない独占業務と呼ばれる業務は以下の3つ。

①重要事項(35条書面)の説明
②重要事項説明書(35条書面)の記名・押印
③売買・仲介契約書(37条書面)の記名・押印
①は住宅を購入したり、賃貸で部屋を契約するときに、宅建士証を机上に出して契約についての注意点を説明する人がいると思うけど、あの業務だ。重要事項は絶対に顧客に伝えないといけないから宅建士がいないと契約ができないということになる。②、③は宅建に合格して宅建士登録をしている人の記名押印が必要になるから、どんな事業所でも宅建士の存在は貴重。
そして宅建士の設置義務というのがある。事務所には業務に従事する人の5人当たりに1人の宅建士がいなければいけない。社員を増やしたりするときに宅建士がいないと制約がかかる場合があるため、住宅や不動産会社では宅建士はやはり重宝される。

宅建試験で勉強する内容

宅建は不動産取引において必要になってくるありとあらゆる法律を習得する試験。宅建業法、建築基準法、都市計画法、民法、借地借家法、税法など不動産取引に関連する法律を学ぶことになる。この内容に関しては別記事で詳しくお伝えしているので参考にしてほしい。

前述のとおり宅建士にしかできない独占業務の部分(35条書面と37条書面)は重要な実務になるので、さすがにその部分に関しては毎年どかっと出題される。

宅建の合格に必要な勉強時間は?

いろんなサイトや動画で宅建合格には300~400時間が必要というようなことをよく見たり聞いたりするけど、実際のところを実務経験ゼロで3か月で合格できた僕独自の見解をお伝えすると・・・

自分が勉強に費やした経験でいうと330時間だ。

・平日は毎朝1.5時間×70日くらい=105時間
・休日は平均4時間×30日くらい=120時間
・移動、食事、トイレなどの隙間時間1日約1.5時間×3か月(約70日)=105時間

※合計:約330時間

ざっくりな計算にはなってしまうけど結構いい線いっていると思う。巷でいわれる300~400時間というのはまんざら間違いではないという感覚。

平均的な勉強期間

ではどれくらい前から勉強を始めるとよいか?僕の場合は3か月だったけど、多くの人は半年くらいの人が多いと思う。

僕自身は資格試験は1年も前からダラダラやるよりは短期集中でやった方がいいという考え。あまりにも前から勉強しだすと後回しになったり、妥協が出たりするからね。

宅建の勉強範囲からすると僕のように3か月だと少し覚悟がいるしその間本気で取り組まないと厳しいと思うけど半年くらい前ならある程度余裕を持ちながらコツコツ勉強の習慣をつけながら取り組めると思う。余裕をもって適度に頑張るのはベストは半年前スタート(つまり4月くらい)かと思う。

宅建は毎年落ち続けて3年も4年も続けて落ちるという人もいる。あまりそのようにダラダラやっていても本当に時間の無駄なので、とにかく期間を決めたら3か月でも半年でもしっかりその期間は集中するということが大事。

宅建の合格は資格スクール利用と独学のどちらがいいか

基本的な考え方として宅建程度のレベルであれば本当に覚悟を決めたら独学で行けると思う。これから他の難関資格なども取れるようにしたいのであれば、宅建くらいは独学で学び取るというくらいのスタンスが持てるとその後に希望が持てる。

スクール利用の場合

【スクール受講向きの人】
・自分を律することが苦手な人
・一人では物事を継続できない人
・すぐに聞けたり相談できる環境が欲しい人

各スクールやそのコースにより費用もサポート内容も違うけど、

・週1回以上の通学
・オンライン講義
・テキスト、問題集一式

などが含まれて、10~20万円程度の費用が必要となる。TAC、LEC、大原、日建学院、総合資格学院、ユーキャンなどたくさんの資格スクールが宅建講座を実施している。

独学の場合

【独学向きの人】
・計画的にコツコツ継続して取り組める人
・仕事、家族など他のことを絶対に言い訳にしない自信のある人
・モチベーションを保てる人

当然独学なので使用するテキストなど教材代(2~3万円)くらい。今はYouTubeでも講義動画を上げている人たちも多いので十分勉強はできる。独学の勉強法については後述する。

しかし独学で一番ネックになるのは「マインドの継続」。妥協しても誰からも何も言われないから覚悟が決まってないとどれだけでも簡単に逃げられる。自分でそのモチベーションを保ち続けられる人なら独学でも十分挑戦できる。

宅建の【3か月での完全独学合格】に向けて取り組んだこと

僕が不動産業界未経験で3か月で宅建に合格したプロセスを参考までにお伝えしておこうと思う。まあ僕もなんだかんだ、仕事も楽しすぎて毎日充実していて家庭も家事や子供の面倒もいろいろあるので皆さんと同じように毎日全く時間はない。

その中でちょうど勉強は7月に入ったころくらいに始めて、以下のことを徹底的にやろうと考えて実際にやり切った。その結果3か月で42点という高得点で合格することができた。(僕が受けた2020年10月試験の合格基準点は38点)

その結果を出せた取り組みは以下。

①テキストや問題集は一極集中
②過去問は擦り切れるレベルでやる
③徹底的な隙間時間つぶし
④模試は1回で十分

①テキストや問題集は一極集中

ちなみに宅建の勉強に向けてお金をかけて準備したものは以下。

テキスト
分野別問題集
過去問12年分
一問一答
※以上は全てTAC出版のもの (以上でトータル15,000円くらい)

ゆーき大学の「神ノート」 トータル2万円くらい

これで十分。宅建のテキストとか問題集ってたくさん出てるけど、これだけで40点以上取れる勉強ができる。テキストは分厚いがテキストを隅々まで読むような勉強の仕方はしないから分野別問題集と過去問でわからないところを確認するという使い方。
TACのものは分野別の問題集も過去問も解説がわかりやすくシンプルで反復しやすい。何度も取り組めるように何度解いたかもチェックできるチェックボックスなどもついていて3か月でボロボロになるまで使い込んだ。

12年分の過去問×5ラウンド

TACの過去問は12年分ある。これを3か月で5ラウンドやったので、50問×12年×5ラウンド=3,000問をやった。やはり資格試験の勉強は過去問を擦り切れるまでやるというのが王道。

仕事が結構忙しくてゆっくり勉強できる時間なんか取れないからやると決めたのは朝。勉強期間の3か月間は朝5:30~7:00の90分は絶対に過去問を欠かさずやろうと決めて眠たい体に鞭打ってやりこなした。その他平日の夜も仕事を早く終えたら2時間くらいは過去問をやるようにし、休日は4~5時間くらいは確保した。

テキストは見ていてもわからないし覚えられないから、時間のない人や初心者はまずはいきなり過去問から解いてポイントをテキストで確認する方が絶対うまくいく

理由は簡単。宅建のテキストはどれも膨大で意味のないところまで時間をかけてやってしまう。過去問からやると過去問で出てるとこだけテキスト見れば済むから余分なところを読む必要がない。

③徹底的な隙間時間つぶし

僕の場合は仕事中も車移動が多いので移動中は全ての時間YouTubeの1.5倍速音声を流していた。
行儀が悪いかもわからないが、

・車移動中はすべての時間YouTubeの1.5倍速音声
・一人で食事する時間も動画視聴
・トイレも便器に座ってイヤホン付けながら動画視聴
・仕事のアポ前の空き時間は一問一答

全ての隙間時間を宅建に捧げた。それくらいやる覚悟がないと3か月ではちょっと難しいね。

ちなみにYouTubeでは以下のお二方の動画に本当にお世話になった。ビデオテープではないが擦り切れるくらい観た。

特にゆーき大学のオリジナルテキスト「神ノート」も購入したけどはめちゃくちゃ役に立ったので余裕がある人は使った方がいい。膨大な宅建の学習範囲から絶対に覚えるべきところだけを抜粋してある弁護士のゆーきさんという方のオリジナルテキスト。

無駄な勉強時間を一切排除できる内容になっているので、非常に頭の下がる教材だ。時間のない人は絶対に手にした方がいい。

模試は3週間前に1回受験

模試は試験の3週間前くらいに1回しか受けなかった。模試に申し込んだのも結構ぎりぎりだったのでほとんど申し込めるものがなかったけど、唯一日建学院の模試が申し込めたので受けたらなんとスコアは30点。

そこから3週間で42点まで上げることができた。つまり模試の結果を振り返っての試験までの数週間が勝負なのは間違いない。

模試を受けたほうがいい理由は以下。

・本番の時間配分のシミュレーションができる
・直前に弱いところのスピード補強ができる

2回までは受けてもよいと思うけど3回以上は受ける必要はないと思う。何度も受けても模試に頼る感じになるしあんまり状況変わらないからね。1回か2回の模試の振り返りを徹底的にやれば十分。

模試は開催期間にもよるけど5,000~10,000円くらいで受けられる。模試は今日の明日では受けられないので9月後半くらいの日程のものを早めに申し込んでおこう。

まとめ ~宅建の難易度と必要な勉強時間は?【3か月完全独学】は無謀か?~

繰り返しになるけど、宅建はこれから資格試験に挑戦するにはそれなりの難易度もあり、法律の資格でもあるので難関試験をこれから受けていきたい人には登竜門的な資格になるのでは?と思う。

不動産会社に勤めている人で実務は経験があるものの宅建を持っていないという人が多く居るけど、不動産会社に勤めている人では3年、4年、不合格が続いているという人が多い。普段業務で接しているから何気に勉強には力が入らず何となく行けるのでは?という気になってしまう人が多い。

そういった業界人に比べると、経験ゼロから一気に合格を掴む方がダラダラやることもなく良い結果を出せるんじゃないかという気はする。

宅建資格は、資格試験の中では「中の上」くらい、10段階でいうと6~6.5くらいの難易度

必要な勉強時間は300~400時間。勉強をスタートするタイミングから試験日の日数を割り出して一日当たりの勉強時間を換算してみよう。

そうしたときに通学がいいか?独学にするか?ということを考えてみるとよいと思う。
参考にしてもらえると嬉しい。

今日はここまで!
See you mate.