
30歳だけど今回転職は4回目・・辞めすぎかな。。

もうこれで最後の転職にしたいな。。

30歳で4回目の転職って実際どんな印象?
今回は実際に30歳で4回目の転職相談を受けた営業職志望の転職相談の事例をもとにお伝えする。
現在1歳の子供が一人いて新築の一軒家も購入。住宅ローンも抱えながらこれから頑張っていかないといけない時だ。
4年勤めている現職で今後転勤が必須となるため、奥さんもそれを懸念して転職を進めているというパターン。ネックはこれまで3回の転職経験があり、今回が4回目の転職という事だ。
今回は現役キャリアアドバイザーがプロの目線で「30歳で4回目」という転職回数の場合の適切な戦略をお伝えする。
・30歳で転職回数が多く今また転職を考えている人
・30代でもう最後の転職にしたいと思っている人
・自分の転職回数の多さに不安になっている人
→「自身の転職市場での見られ方」、「持つべき思考」、「適切な転職戦略」がわかります。
【30歳で4回目の転職】企業からの見られ方
本人は30歳で4回目の転職という事について少し不安というか後ろめたさがあるようだったけど、
まあこれまでのキャリアがある程度一貫している部分があり、思ったよりはネックにはならないかなという印象。
彼は服飾部品2年、カー用品1年、歯科器具1年、そして現在は食品卸を3年というキャリアでそれぞれメーカー営業として販売店などに営業する形のキャリアは一貫している。
まず30歳で4回目の転職で彼が企業に見られたポイントは以下。
彼でなくともこれを読んでいるあなたも下記①から順にしっかり見られることになる。
②ストレス耐性
③何が一番の武器か
④志望理由と関心度合い
⑤何を目指したいか
①転職理由
一貫性のない転職理由ではさすがに厳しい。後述する②のストレス耐性に問題がある場合もある。会社があまりにもひどい労務環境だった場合はそれは正直に伝えてOK。
・無理な異動や業務変更を余儀なくされた
・入社時と話が全く違った
この辺りの理由であれば無難だ。
しかしできれば極力キャリアアップするうえで前向きなものがよい。
「○○がやりたくて叶わなかったから次の会社で○○を求めた為」という言い方が一番無難。
過去3回の転職において時系列の流れのの中で整合性の取れる理由にしないと全くかみ合わないことになるのでそこは注意。
②ストレス耐性
やはり30代にもなるとストレス耐性はしっかり見られる。自分の都合の悪い時、苦しい時にどれだけ頑張れるか、どれだけ打破できるかは社会人としての重要な判断要素。
これまでの転職理由にそのストレス耐性の弱さが垣間見えるようでは、また転職を繰り返すと思われがちになる。
あきらめる、投げ出すように感じられる言動はもちろんご法度。
会社や上司などの他責にしながらもあなた自身の行動が見えないような伝え方もストレス耐性の弱さを露呈してしまう。
③何が一番の武器か
30歳にもなろうものなら、これがはっきり明確に伝えられなければお話にならない。あなたが周りの人よりも秀でたものや一番貢献できるものは何か?
自分自身を客観的にしっかり見れてない人に多いのが以下の発言。
④志望理由と関心度合い
これもめちゃくちゃ重要。応募するにあたってその会社のどういうところに共感したかを明確にできなければ転職回数の多いあなたを雇う理由はない。
それは書類における志望動機もそう、面接での質問のクオリティもそう。
前のめりに興味を持っている、そしてあなたなりにその会社を調べ上げてしっかりそれがわかるようなコミュニケーションを発揮しなければダメ。
⑤何を目指したいか
30歳ともなると、本人の意向と会社の仕事の方向性が合うという事は非常に重要だ。あなたが今後5年後、10年後どうなっていたいかという事をしっかり伝えられなければ合うのか合わないのかを会社側も判断できない。これからのキャリアをどう考えていくのかはしっかりここで考えるべき。
転職の軸というとらえ方もできるけど、そこは時間をかけて今しっかり明確にするべき。
転職回数が多くてビジョンのない人を会社も採用しようとは思わない。ビジョンや夢というものがなければ、嫌になったらまたすぐやめるというカードを切れるからね。
【30歳で4回目の転職】必要な転職戦略とは?
前述の企業がみられるポイントを踏まえて、30歳で4回目の転職というようにある程度の転職回数がある人の最善の転職活動の戦略は以下だ。
②志望企業の徹底リサーチと企画提案
③仕事観を前面に押し出すアピール(採用条件にはまずは触れない)
今回相談に乗った彼の場合は、ずっと「メーカー寄りの営業として有形の商材をずっと販売し続けている」という一貫性を推していくのが転職支援の方針だ。
本人もずっといわゆる有形の「モノ」を売ってきたため、サービス、広告、ITといった無形の商材を扱う企業に評価してもらいづらい。彼はそのような無形商材を扱ってみたいという思いもあったが、実際彼の市場価値として推薦がしづらいのが現状だ。
そんな中で彼には以上の3点をアドバイスして実践した。
①書類は抜け目なく一言一句完璧に仕上げる
メーカー営業はイケイケの人というよりは真面目・誠実さを持った人が採用されやすい。なぜかというと真面目で誠実な人柄は一つの商品に愛着や思いを持ってくれる人が多いとされているからだ。
応募書類の誤字脱字を排除することはもちろん、これまでの経歴の中での売上、利益の数字や、
どのようなPDCAを具体的に回してきたかの記載を徹底した。
②志望企業の徹底リサーチと提案書作成
応募した企業の商品やサービスを徹底的に調べ上げ、その商品をどこにどのようなやり方で販売しどれくらいのシェアを伸ばし、どれくらいの期間でいくらの売上・利益を上げることができるのかを自分なりにまとめて選考時に提出した。
これは僕も良く絶対入りたい会社の面接のときに推奨しているやり方だ。
「勝手に販促レポート作戦」と呼んでいるが、これをやると提出した時点ですでに面接官や人事担当者が活躍できるイメージを持つ。間違いなくやってくれそうなイメージがつく。
★これまで勤めた各社での販促手法をミックスする
さらに言えばこのレポートを作る際に、今まで勤めた会社の様々なマーケティング手法をミックスした。こうしたことで今までのやや多いと捉えられがちなキャリアが全て活かされているという肯定的なイメージも持たせることができる。
③仕事観を前面に出す(条件には)
営業職の転職となると「稼ぎたい」というスタンスを前面に出す場合が多い。しかし、有形商材のメーカー営業となると、無形商材の営業に比べるとあまり販売実績により給料が大幅に上がるという会社は少ない。
どちらかというと年功序列的なイメージで長くいればそれだけ徐々にベース給が上がっていくというというスタイルの、やや古い日本的な会社がおおくなる。
21世紀に入ってから生まれたIT、WEBといったサービスなどと違いメーカー営業は自社で製作した製品のシェアを1%でも上げることが目標になる。
稼ぎたいよりはコツコツ顧客との関係性を気付き上げて少しづつシェアを上げるという流れなので、やはり自分本位というよりは
「貴社の商品のすばらしさを理解したのでぜひそのシェアを広げたい」
というように仕事観をまず前面に押し出して選考に臨んだ。
まとめ:30歳で4回目の転職でも2社でソッコー内定!
彼は6社ほどメーカー営業寄りの求人を複数受けて、自社メディアの代理店営業、車の部品メーカーの2社で内定が出た。
結局通勤の利便性を考えて車の部品メーカーの内定を受諾したが、今回の転職は戦略勝ちだったと言える。企業への自分の見せ方を確立して、狙い通りに内定を取った。
結論!!
30歳で4回目の転職でも見られ方を把握し、戦略さえ間違わなければ十分戦える。
30歳になると自分自身の希望だけでは仕事は決まりづらい。市場での見られ方や需要というものを踏まえて自分の身の振り方を考えていかないとダメだ。
一人でこの辺りの活動をしていくとどうしても一方通行の活動になりやすいので、必ず30代以降になると転職エージェントを活用してそれなりに転職市場に詳しいプロのアドバイザーと活動の方向性を決めていく方が良い。
転職エージェントについて別記事で知ってもらいたいことを書いているので参考にしてほしい。


今日はここまで!
See you mate.